新しい七草

皆さんは春の七草言えますか？

芹（せり）・薺（なずな）・御業（ごぎょう）・繁縷（はこべら）・仏の座（ほとけのざ）・すずな・すずしろ

春の七草　おいしい菜♪　我が家は”おいしい菜”までが七草歌♪

無病息災の意味もある七草ですが縁起物な意味もあるのはご存知ですか？

セリ→ 競り勝つ　ナズナ→ なでて汚れをはらう　ゴギョウ→ 仏体を表す　ハコベラ→ 繁栄がはびこる　ホトケノザ→ 名前から縁起物　スズナ→ 神を呼ぶ鈴　スズシロ→ 汚れのない純白さ

我が家では毎年五節供のひとつとして、七草唄を親子で連呼しながら七草粥を朝食べるのが13歳の中一男子とも恒例行事で続けられています。

七草農家さんの減少

七草は1月7日にタイミングをあわせて、7種類の野菜を揃えて栽培しなくてはならず、また品目としても通常スーパーでは見かけないゴギョウ、ホノケノザなど難しい品目があります。そして1月7日めがけての集中的な出荷体制で雇用の確保、そして1/7すぎるとまったく売れなくなるというハイハイハイリスクな野菜(;^_^A。おまけに、コロナ禍の人手不足やパックや種などの資材高騰などが重なり、生産者さんが減っている作物のひとつ。

構想3年！2023年デビューした”新しい七草”

2018年よりベビーリーフを栽培している㈱ほっぺリーフ。生産者の金子さんは生産者でありながら㈱JOINの営業マン。スーパーの店頭を見たり、バイヤーさんから話を聞いたり、おまけに気になるものは実際自分で買って食べたりと消費者マーケティング研究にも余念がない素晴らしい生産者さんのひとり。そんな中、七草農家さんの減少の懸念やスーパーのバイヤーさんも七草が足りない。早めに押さえないと確保できないetcなどの悩みを聞き3年ほど前から、あらたな七草を自分たちでもつくろうと挑戦してきました。愛の野菜伝道師もそんな課題に一緒に向き合って作戦会議のスタートです。

まずは七草の新たな品目を模索する

芹（せり）・薺（なずな）・御業（ごぎょう）・繁縷（はこべら）・仏の座（ほとけのざ）・すずな・すずしろがな七草ですが、つくりずらかったり種が入手しずらい品目を今の時代にあった品目へ検討する。そこで大事にしていたことは植物の種目を同じ系統にするということ。例えば、ナズナ。いわゆるぺんぺん草のこと。アブラナ科目。アブラナ科の野菜と言えば、ブロッコリー、芽キャベツ、キャベツ、カリフラワー、カラシナ、ハクサイなどの野菜がありますが、種の入手、発芽率、栽培効率、品質etcそして最後は味のバランス！あらゆる野菜因子を考えながら、アブラナ科目の中からナズナに変わる新しい七草を生み出していくのです！もとの伝統ルーツを守り続けながらも、新たな品目に昇華することで持続可能な七草品目に変わる。そんな熱い想いで、すべての品目について議論を続けました。

葉ごぼうの種を求めて、日本中奔走?！

特にネックになる品目は、ゴギョウとホトケノザなどの野草に近いやさいたち。まさに原点回帰。そう、野菜はもともとは野草。その逆の発想から議論を重ね、ホトケノザ→キク目だから葉ごぼうにしよう！苦いけど、栄養もたっぷりな方がありがたみがあったり味のアクセントになるetc　しかし、栽培しようと思うと実は葉ごぼう自体の種がかなりレア。そしてバカ高い(;^_^A。商品化できるのか?いろいろな壁にぶつかりながらも金子さんはトライ&エラーを続け、種を探し、圃場で試作し、味や品質を確認しこれだ！と思った野菜の種を確保し続けること約3年!!!