World Cider Day(世界シードルデー)は世界20カ国以上で親しまれている、シードルへの感謝と愛を祝う国際的なイベントです!
世界シードルデーは、2013年にドイツ・ヘッセン州にあるアップルワイン等の生産者団体「Association of Apple Wine and Fruit Juice Press Houses」によって呼びかけられたお祭りでシードルが美味しい季節の始まり6月3日をWorld Cider Day(世界シードルデー)とし、世界中で乾杯しながらお祝いする。またこの団体はシードルを生産するだけでなく、農業や自然の保護にも力を注いでいます。なぜなら、ヘッセンには数百万本のりんごの木があり、地元の牧草地の果樹園や古くからのりんごの樹々がなければ、美味しいシードルは造れないからです。これらのりんごの樹木は、昆虫や動植物にとって生息地であり、大切に保護しながら未来へと残していかなければなりません。それゆえシードルを祝うということは、世界の農業や自然環境保護の取り組みを讃えることでもあると信じ、毎年世界10カ国以上でキャンペーンが行われています。日本では、inCiderJapanと一般社団法人日本シードルマスター協会が中心となり盛り上げていらっしゃいます。まだまだ日本ではシードル自体がニッチなため、知られていないお祭りですが、まさにその土地のテロワールに感謝するイベントとして2023年の今年はベジテロ協会でもエルーシードルとコラボイベントを実施しました。
シードルとは?
Cidre「シードル」という名称は、フランス語からきています。イギリスやアメリカなどの英語圏での名称は、「サイダー」。林檎を発酵させて造られるアルコール度数約2~8%のお酒。ワインと比べても度数が低いのが特徴で、発泡性がある場合が多いです。ポリフェノールの含有量も多く、ビタミン、ミネラル、アミノ酸も豊富。シードルを蒸留するとリンゴのブランデー「カルヴァドス」ができる。シードルは軽やかな飲み心地で、ほんのり甘味もあるのも多いので、気軽に飲むのにピッタリです。りんごは医者いらずとも言われるので、発酵したシードルはさらに身体にも沁みわたりまさに女性を虜にするお酒ですね🍎💘
シードルの歴史
実はワインと同じくらい古く、世界的に長い歴史があります。ヨーロッパでは紀元前からシードルが造られていたそうで、4世紀頃には、ローマでシードルを意味することばが使われ、スペインでは9世紀頃にはりんごのお酒を意味する単語が定着していたようです。その後11世紀頃にはスペインからフランス北西部のブルターニュ地方に製法が伝えられ、独自の製法が確立されたと言われております。この地域の気候や土壌は寒すぎたり、ぶどうよりりんご栽培に適していたため、シードルの名産地としてノルマンディー地方やブルターニュ地方に定着していきます。その後、イギリスでもシードル造りが始まり、アメリカやオーストラリアなど世界各国に広がっていったと言われております。
日本にもシードルが到来!
日本には、第二次世界大戦後1953年に欧米を視察した青森県弘前市の吉井酒造社長が、帰国後に醸造したのが最初だと言われています。ただ、りんごを材料としたお酒の製造は、1938年に竹鶴政孝氏のニッカウヰスキーによって非発泡の「アップルワイン」としておこなわれていたようです。ニッカウヰスキーは戦後、アサヒビールの傘下企業となり、アサヒビールが弘前市で行っていたシードル製造事業を引き継いでおり、現在でもアサヒビールは、アップルワインとシードルを製造販売しております。このような歴史的背景から青森県弘前市は「ハウスワインシードル特区」に認定され、小規模の醸造家によるシードルの醸造も盛んに行われているそうです。
HEROUT(エルー)シードルと日本野菜テロワールイベント開催しました
”食の遺産”古来製法で造るシードル『HEROUT(エルー)』
1979年に世界文化遺産に認定されたモン・サン・ミシェルのあるフランス・ノルマンディー、コタンタン半島の中央部の地、オヴェールにて、1946 年より最高級の BIO シードルを生産してきた先駆的存在です。自社農園にて有機農法により育てた、コタンタン地域特有古来種のりんごを材料に「野生酵母のみを使用」「加熱殺菌しない」「加水しない」「炭酸ガスを注入しない」「瓶内三次発酵」の「古来製法」により丁寧に製造しています。オーナーであるマリーアニエス・エルー氏は、先祖代々シードル造りに携わっており、「古来製法」を守るため、数々の努力を続けています。その 1つであるコタンタンシードルの AOC (原産地呼称)登録は、彼女の16 年にも及ぶ働きかけにより、2016 年にようやく叶いました。その功績が讃えられ、マリーアニエスにはナポレオンによって制定されたレジオン・ドヌール勲章をはじめ3つの勲章をフランス政府より授与されています。
有機農法で育てた、コタンタン地域特有の固有種りんごを20種類以上使用
りんごの樹から落ちた完熟のみを使用することで、在来種特有の渋みや酸味がまろやかなうま味となり、個性あふれる深みある味わいになる。毎年できる味わいもその年にしか醸し出せないオンリーワンの味わいとなり、まさにテロワールをたのしむ味わいなのがエルーの楽しみ方なのです。
テロワールに感謝して
食とテロワールの関係、農業や自然の豊かな恵みを感じ愛でながら、HEROUT(エルー)シードルに合わせたランチを楽しみました。HEROUT(エルー)シードルの伝道師でもある救仁郷慶子さんと愛の野菜伝道師小堀のコラボイベント。食のテロワールとは?未来に残したい食遺産についてスペシャルトーク!農業や自然の恵みを感じながら、ノルマンディの固有種りんごを20種類以上も使用し、古来製法、自然派発酵のHEROUT(エルー)シードルに合わせたランチを楽しみました。 愛の野菜伝道師セレクトの旬のお野菜を使って千代田区三番町の隠れたイタリアンの名店リコルディの内山めぐみシェフにお料理していただき、トラディッションブリュット(辛口)、グランドキュベ(超辛口)、ミクロキュベ1(樽仕込み)とマリアージュを愉しみながら、日本野菜のテロワールについてもお話しさせて頂きました。今回の旬の食材は、冬と夏の葉境期ということもあり、一番刈りおかひじき(山形県)、赤みず(秋田県)、山うど(秋田県)などの天然山菜たち。まさに東北のテロワール感じる食材たちです。
6月3日世界シードルデー乾杯🍎🥂
一番刈りおかひじき(山形県置賜郡)
山形県置賜地方に江戸時代から種採りしながら続く伝統野菜。春~秋が旬の野菜です。海辺の砂地に自生していたもので、クセのないスーパーシャキ感がやめられない止まらない野菜。伝統野菜というと苦みがあったり個性があり、受け入れられすらい野菜が多いなか、えぐみがまったくなく、さっぱりしていて、スーパーシャキッ感♪が万人に愛されるポテンシャルがあります。横沢さんたちのグループは一番刈りのやわらかい部分しか収穫しないため、太くても柔らかくおいしいのが特徴で春~秋までに5回~8回ほど収穫しては種を植え、畑を何度も回転させて出荷しています。どんなお料理にも合う万能やさいです!今回リコルディの内山シェフからも、イタリアでもアグレッティと呼ばれるおかひじきと似たご当地野菜があり、馴染みのある野菜とのことで前菜でたーっぷり使っていただきました!
天然山うど(秋田県)
ウコギ科多年草。数少ない日本原産の野菜。大きく分けると天然ものの「山うど」と栽培ものの「軟化うど」の2種類があり、「軟化うど」は、地下室やトンネルなどで光を当てずに育てる白く軟白栽培したもの。「山うど」は見た目も緑色で太陽に浴びて、軟化うどよりも香りが強く、アクも強く、歯ざわりもしっかりしております。今回は秋田県の雪解け水と太陽燦々浴びた天然山うど。皮をピーラーでむいている最中から山ウドの香りがプンプンと♪山菜は下処理するのにとても手間がかかる中、内山シェフにはたくさんの山菜を使っていただき感謝です✨
天然赤みず(秋田県)
山菜の王様とも言われ、山菜の一級品!イラクサ科ウワバミソウ属の多年草で、和名ではウワバミソウ(蠎草/蟒蛇草)と呼ばれているもの。根元が赤い赤みずと青い青みずと2種類あります。水がきれいな沢沿いや、湿った林や崖に生えます。主な産地は秋田県・青森県・山形県・新潟県などですが湿地帯やきれいな水辺に生えていることがあります。今回、採ってきて頂いた秋田県では6月上旬から7月下旬頃が旬ですが、秋になると節ごとに肉芽が膨らみ、ムカゴとしてシャク♪ヌルッっとしたものも美味です。アク抜きが必要なく、茎は生のまま潰すと粘りがでてとろろ状になりますが(みずのたたき)、さっと茹でた茎はコリコリと歯触りが良く、風味にクセが無く、青臭さもほとんど感じずとても食べやすい山菜として人気です。またビタミンCが桁違いに多く、熱にも壊れにくいビタミンCであることから女性にはたくさん食べてほしい山菜のひとつです!
☆シードルの地位向上とエルーの世界感がますます広がることを願って☆
ノルマンディコトンタン半島のりんごの樹のテロワールを歌にした『テロワール・ド・ポミエ』を歌いながら♪
味わうほどに、心と身体に土着していく✨女性が虜になるシードルです🍎是非一度お試しくださいませ。
エルー販売サイトはこちらより→HEROUT(エルー)オンラインショップ
投稿者プロフィール
- 野菜に魅せられ、全国津々浦々を駆け巡り、愛とWKWK♪ (ワクワク)をモットーに、野菜のトータルプロデュースを展開中。座右の銘は、「野菜(Yasai)には愛(ai)がある!」。日本野菜テロワール協会代表理事
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