秋田ふき(秋田県)
秋田県(秋田市仁井田)
江戸時代から栽培されている日本一大きなふき。漬物や砂糖漬け、煮物に用いられ、観光資源としても知られています。北海道足寄町(あしょろちょう)の螺湾(らわん)地域で自生しているものは、「ラワンぶき」と呼ばれています。この名称は商標登録されていて、さらには種苗等の町外持ち出しが禁止されているとのこと。ちなみに栽培環境が影響しているのか、ラワンぶきのほうが秋田県のものよりサイズが大きく育つそうです。
収穫時期は6月から7月上旬頃。ふき特有の風味がありますが、繊維が多くて少しかためなので、砂糖漬けや佃煮、漬け物などに加工されることがほとんどです。青果としてはあまり出荷されておりません。
生産者:相場金也さん他(2023年で3年目 先代から数えると約70年~80年栽培)
生産地:秋田県秋田市仁井田地区
自家採種歴:50年以上(金也さんの先々代のお爺さんから栽培)
面積:0.2アール(2畝)
生産時期:5月~6月(3月中下旬蕗の薹から新芽が出る)
主な調理法:煮物、炒め物、詰め物、漬物、砂糖漬けetc
特徴
順調に成長すると160㎝を越える長さになり、空洞の直径も7,8㎝ほどになります。農薬はいっさいかけないのですが、ナメクジがつくのでとるようにしているそう。肥料は追肥はします。ではないと大きくならないらしい。例年、ここらへんでは12月~2月は雪がつもり3月中旬頃にふきのとうが出てそこから新芽がのび、秋田ふきに育っていく。ふきのとうは、巨大秋田ふきだけあってめちゃくちゃ大きいふきのとうになるという。
概要
先々代のお爺さんの代から栽培しており、秋田県秋田市仁井田地区で露地栽培されてきた秋田フキ。その時代は漬物や佃煮需要があり1反ぐらい作っていたようですが、今ではまったく需要がないため、観光と葉っぱの染物にするための需要でほんの少しだけ栽培しております。昨年2022年はとにかく成育がよくて、平均160cmぐらいに育ちました。太いものだと直径10cm以上もあるとのこと。東京に出荷するのは初めてだけどよぉ。やってみっか(笑)!と2022年東京初出荷でベジテロ協会が月一度発送しているべジバルーンへ同梱しました🎈翌年2023年は生育不良であまり太くならず、べジバルーンへは断念しましたが、現地で初めて相場さんに会えたのが何ともうれしく、秋田ふきの厳しい現況をお伺いしました。相場さん以外にもう一人生産者がいらっしゃるが、その方も高齢で辞めてしますそうです。秋田県の地元企業さまが引き継いで栽培するようですが、まさに絶滅危惧種な野菜です。数少ない日本原産のフキ。未来へ残していきたいですね。
相場さんインタビュー
相場家先祖代々紡いでこられた秋田ふきは何年ぐらい紡いでこられたのでしょうか?
先々代からつくっていて、そのときは漬物屋さんや佃煮屋さんから秋田ふきの需要もあって、結構な量つくってたんです。おそらく70年~80年ぐらいはつくり続けてるよ。私になって今年2023年で3年。見様見真似で栽培勉強中です。長さもあるし県外に出荷せず、秋田県内で加工にできたからこと栽培できたんだと思います。加工するにも手間がかかり面倒だから、加工業者も減り今は秋田ふきを加工する業者はないね。
昔は甘い佃煮にしていたみたい。とお味見させて頂きました。
さすが東北だけあり、かなり甘めでしたが(笑)、やみつきになるおいしさ。ほんのりフキの風味とあいまってお茶うけに最高ですね!
相場さんはなぜ継いで栽培しているのですか?
仕事は郵便局で働いていて、もう誰も栽培する人がいないから、周囲からも頼まれて、観光のためにほんの少しだけ栽培し続けているんだよ。でも本当管理が大変だからね。。。
需要があれば面積をふやすこともありますか?
うーん。。。需要があれば可能性はあるかもだけど、県外の出荷となると如何せん大変だから、県内で加工してくれるところが見つかるといいなと思います。今は観光と葉っぱを吹き染めにつかっているだけだからね。秋田県内の女性がこだわりをもって、ふき染めをしているからそのためもやってるかな。食べる需要はまったくなくなってしまったから絶滅危惧だね(;^_^A。
秋田ふきを楽しむポーズショット!
いざ!秋田ふきをもって東京へ~☆
下処理の仕方
とにかく繊維質が多いので、表面の太い筋を手でつまんでとり(ピーラーでもよい。)、塩をいれてゆでる。太さにもよるが、15~20分ほど。そのあといろいろな調理へ。肉をつめる場合は生のままから料理する。秋田ふきは通常のフキよりアクは少な目。
3.デキる!レシピ写真
秋田ふきテロワール~まるでトトロの世界~
まるでトトロな世界”秋田フキ”!未来へつながるといいですね☆
ベジペディアサーチ
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